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オーセンティックバーとは何?普通のバーとの違いは?
オーセンティックバーとは?
オーセンティックバーとは、Authentic bar。Authenticとは「本物の」「正統派の」という意味です。
ファッション業界では“オーセンティック・ジーンズ”や“オーセンティックな紳士服”など、普通より格式が高さを演出するキーワードとして用いられています。ファッションのほかに、ホテルやレストランをオーセンティックと形容することも。
同じ「本物の」「正統派の」といった意味でよく耳にする言葉に“オーソドックス”がありますが、日本語でオーソドックスは一般性の高さや、安心感に対して使われる場面が多いです。「オーソドックスなバー」と言われると、途端に庶民的なイメージを抱いてしまいます。
オーソドックスに対してオーセンティックとは、権威的で格調高いニュアンスを含んでいると言えます。
つまりオーセンティックバーとは、「正統派」「格式の高さ」を謳うバーを指す和製英語です。
普通のバーとの違い
オーセンティックなバーとは普通の“bar”と何が違うのでしょうか?
一概にバーとは言っても、現代は多種多様なバーがあります。
身近で数が多いショットバーをはじめ、barとはそれぞれ形態やコンセプトがあります。
オーセンティックバーとは正統派を名乗るbar。つまり、多くの人がイメージするバーとは何かを体現することがオーセンティックバーのコンセプトということです。
オーセンティックなバーとはどんなイメージですか?
バーの扉が開き中へ入っていくと、落ち着いた色の照明とムーディーな音楽が流れる大人の空間。
立派なバーカウンターの向こう側にはバックバーと呼ばれる酒棚があり、店主が取り寄せた自慢のウィスキーボトルやカクテルのリキュールやがズラリ。
ショーウィンドウを眺めるようにバックバーを見ていると、注文を取りにくるバーテンダー。
おしゃべりを楽しむ感覚でその日の出来事を話すと、気分通りのお酒を美しく磨かれたグラスで出してくれます。
オーセンティックバーとはそんなイメージを実現し、barならでは雰囲気を味わうことができるbarと言えるでしょう。
オーセンティックバーを楽しむための豆知識・マナーを紹介
初めてのオーセンティックバーで失敗しないように、barのマナーやNG行動を学びましょう。
バーとはお酒を飲むお店ですが、お酒が苦手な人でも大丈夫です。
おしゃれなノンアルコールカクテル片手に、オーセンティックバーの“空間”を楽しんでみましょう。
入店前にチェックすること
1.お店に合った服装
オーセンティックバーとは、あまりカジュアルな格好は好ましくありません。せっかくオーセンティックバーに来たのに、周りのお客さんとの違いに委縮しては落ち着かなくなってしまいます。
飲食店やお店の立ち並ぶ街の中にあるオーセンティックバーであれば、そこは比較的おおらかで、ホテルにあるようなオーセンティックバーよりショットバーに近い入りやすさの可能性もあります。
でも、だからと言ってオーセンティックバーとは、ティーシャツにサンダルのような軽装で行っていい店ではないのです。
オーセンティックバーとは、すべてのお客さんがその場の空気を楽しめることが何より大切です。オーセンティックバーとはスーツやワンピースなど正装を心がけたほうがバーの雰囲気に溶け込めます。
自他ともにくつろぐために、オーセンティックバーに合わせた服装を選びましょう。
2.お店のホームページを調べる
行きたいオーセンティックバーの写真を見てみましょう。いかにもオーセンティックなバーなのか、ショットバーに近いカジュアルさがあるお店なのか。オーセンティックバーとは雰囲気を掴むことが重要です。
そして、やはりオーセンティックバーで気になるのがメニュー。お酒の銘柄やカクテルのリキュール、ノンアルコールカクテルのラインナップなどが事前に分かると便利なので調べてみましょう。
また、オーセンティックバーとはお酒をメインに提供するお店なので、フードはあまり用意していないお店もあります。
お酒にあてる調味がされたチーズなど、おつまみ程度だけを置いたオーセンティックバーでお腹を満たす食事は望めません。
それこそお腹が鳴ってしまったら、せっかくのオーセンティックな体験が台無しになってしまいます。
3.おサイフには余裕を
カジュアル寄りのオーセンティックバーであっても、オーセンティックバーとは普通のバーよりお酒の価格帯が高め。オーセンティックバーに行くなら、カクテルでもグラス1杯1500円位は見ておいたほうがいいでしょう。
それからオーセンティックバーで見落としがちなのが、チャージとサービス料。チャージはオーセンティックバーの場所代、サービス料はバーテンダーのサービスに対して支払います。
オーセンティックバーに限らず、バーとは飲食以外にも料金が発生するお店ということを忘れてはいけません。
オーセンティックバーに行くなら最低でも2万円、余裕を持って5万円位持って行くと安心できます。
入店時の作法
バーとは、お客さんが入店したらバーテンダーが席へ誘導してくれるのが基本です。
そしてbarという空間で、バーテンダーはお客さんの状況や性格も考慮して席の配置を決めています。
ですから、入店して勝手に空いている席に座るのはよくありません。
もし席の希望があるならバーテンダーにリクエストしてみると良いでしょう。バーの状況的に可能であれば、希望の席を使えます。
入店中のポイントやマナー
1.大声でのおしゃべりや写真撮影は控えるべし
オーセンティックバーとは、大きな声でのおしゃべりはマナー違反。声が大きいと退店を求められることもあります。
また、スマートフォンで写真を撮るのもオーセンティックバーでは好ましいと言えません。
オーセンティックバーという空間に美しいカクテルがあれば写真を撮りたくなる気持ちも分かりますが、静かなオーセンティックバーにカメラの「カシャッ」という音はふさわしくありません。
シャッター音を消していても、バーテンダーが用意してくれたお酒を飲まずにスマホを構える行動はとても失礼です。
どうしてもオーセンティックバーで写真を撮りたいなら、一度バーテンダーに「写真を撮ってもいいですか?」と聞いてみましょう。
2.他のお客さんに話しかけない
とりわけオーセンティックバーを選んで来るような人は、静かに落ち着いてお酒を味わう人が多いです。オーセンティックバーでお酒を飲みながら、考え事にふけったり音楽に耳をかたむけたり、自分の時間を持つためにお店に来る人もいます。
反対に、初対面の人との出会いや対話を求めてオーセンティックバーに来る人はあまりいません。むやみに周りのお客さんに話しかけては、オーセンティックバーの空気を壊してしまいます。
しかし、必ずしもオーセンティックバーで人に話しかけるのがNGというわけではなく、空気でお互いに望んでいる意思が伝われば会話につながることもあるでしょう。
barのマナーの根本的な考え方は、人と人との気遣いを持つことです。相手が不快な思いをしないように配慮できれば、周りのお客さんと一緒にオーセンティックバーでの素敵な時間を過ごすのも一興です。
3.バーテンダーを占領しない
聞き上手なバーテンダーは話を引き出してくるのが上手です。
つい注文以外に話しかけたくなっても、オーセンティックバーでバーテンダーをひとり占めするのはやめましょう。
他のお客さんが注文しづらくなってしまいます。それに、ほどよい距離感で接したほうがスマートでバーテンダーからも好感を持たれます。
バーに関する豆知識
1.バーテンダーとお客さんは対等な関係
オーセンティックバーに限った話でもありませんが、バーテンダーとお客に上下の関係性はありません。
それに一流のバーテンダーほどお客さんと同じ目線で会話をして、媚を売ったり商売っ気を出してお酒を勧めたりしてくることがないのです。
また、バーとはバーテンダーの領域で、バーテンダーはバーの統治者。特にオーセンティックバーは、空気を悪くするお客がいれば排除するのもバーテンダーの役目です。
バーテンダーには敬意を持って。軽々しく「バーテン」などと呼ぶのも大変に失礼な行動にあたります。
2.1杯だけ飲んで帰るのはNG行動
グラス1杯から注文できるバーをショットバーと呼ぶことから分かるように、オーセンティックバーとは1杯だけ飲んで席を立つべきではないバーです。
オーセンティックバーで1杯で帰ろうとすると、お酒がまずかったサインと捉えられてバーの空気を損ねます。
事情があってやむなく1杯で帰るならば、バーテンダーに挨拶をして後腐れなくバーを立ち去るのがスマートです。
酔ってしまったのなら口当たりのいいノンアルコールカクテルを注文するも良し、予算が厳しいならさりげなく希望の価格帯をバーテンダーに伝えるも良し。
お互いが気持ちよくbarの時間を過ごせるように、コミュニケーションを取りましょう。
3.水が無料とは限らない
バーとはドリンクに特化したお店ですから、オーセンティックバーでは水も選び抜かれたミネラルウォーターなどを提供することがあります。
とはいえ、オーセンティックバーで水が有料かどうかをたずねるのも格好悪いですよね。
お酒の値段をはるかに超えるような水を出されることはそうそうないので、知識として「有料の可能性がある」と知っておけば驚かずに済むでしょう。
よほど高価なミネラルウォーターは、バーテンダーのほうから「こちらでよろしいですか?」と聞いてくれるはず。
なお、オーセンティックバーよりカジュアルなショットバーやダーツバーなどでは、無料で水を出してくれるバーもあります。
メニューのないバーではどうしたら良い?
でもオーセンティックバーでメニューを置かないのは意地悪ではなく、実はそれもバーテンダーの気遣い。人間とはメニューがあると、限られた中から選ばなければならないという心理に陥りがちです。
オーセンティックバーとは自由な空間です。オーセンティックバーという場所で、お客さんが本当に飲みたいお酒を飲めるように、あえてメニューを置いていないのです。
オーセンティックバーで飲みたいお酒が思いつかなければ、バーテンダーに相談しましょう。困ったら気軽にたずねていいのがbarという空間の前提。
オーセンティックバーでお客さんが緊張したり落ち着かない様子でいたりするのはバーテンダーも望んでいません。
カクテルやウイスキーといった大まかなリクエストと併せて、その日の出来事や状況をさりげなく伝えるとバーテンダーも勧めるお酒を考えやすいです。
ちなみに、オーセンティックバーでとむやみに“おすすめ”を注文するのはナンセンス。
一口に「フルーティー」と言っても、カクテルとワインでは全然違いますよね。
自分の情報を何も伝えないでぴったりのお酒を作ってくれと言ってもバーテンダーを悩ませるだけです。
葉巻ってどう吸うのが正解?
葉巻とはお酒に並ぶbarのアイコン的アイテム。様々な葉巻を用意したバーはシガーバーと呼ばれますが、店名にオーセンティックバーやショットバーを掲げていても葉巻をそろえているバーはあります。
オーセンティックバーで葉巻を吸うといい気分にひたれそうですよね。
どんな葉巻も、基本的に吸い方は同じです。
①葉巻のヘッドをカットする
先端の丸みを帯びた部分を、丸みを少しだけ残してカットします。
カッターを使うときは、もたつかず一思いに。刃をゆっくり下ろすと断面がつぶれて口当たりが悪くなります。
②フットに着火する
カットしたほうは口にくわえるヘッド、火をつけるほうはフット。
フット全体に着火します。葉巻は焦げやすいので、直接的に火をつけるのではなく炙る感覚で。手に持った葉巻を回すようにして着火すると均等に火が行き渡ります。タバコとは違い、口にくわなえがら火をつけるのはNG。
③葉巻の吸い方について
タバコとの大きな違いとして、葉巻は基本的に口腔喫煙。煙を肺にまで吸い込まずに、口の中で香りを味わったら吐く。タバコで言うところの“噴かす”吸い方をします。
誤って煙を大きく吸い込むとむせてしまうので、特にオーセンティックバーでそんなシチュエーションは避けたいですね。
バーの種類も多様化している
オーセンティックバーとは直訳すると「正統派のバー」ですから、本来であればbarとは全部オーセンティックバーと言えるのでしょう。
そんな中でオーセンティックバーという言葉が生まれたのは、時代とともに日本に様々なコンセプトバーが生まれたからこそ。
ここではオーセンティックバー以外の、多様化が進むバーについて代表的なものを紹介します。
ショットバー
ショットバーとは、shot bar。つまりお酒を1杯、1ショットから注文できるのがショットバーです。
もともとbarは長時間滞在してお酒を飲むのが前提だったので、おのずと正統派のオーセンティックバーとはお酒を1杯以上注文するのがマナーです。
対してショットバーとはその名の通り「1杯でもOK」を謳うバー。オーセンティックバーと比べると、ショットバーとは気軽に入店してお酒をカジュアルに楽しめるのがコンセプトのバーです。
女性でも入りやすいようにカクテルの種類が豊富なショットバーも。
ショットバーとは、オーセンティックバーより手が出しやすい価格帯のところも多いです。店主次第でお酒のこだわりもオーセンティックバー並み。バー自体が初心者なら、まずはショットバーに行ってみるのもいいでしょう。
スポーツバー
お酒を飲みながらスポーツ観戦を楽しめるバー。2018年のFIFAワールドカップでもスポーツバーが盛り上がりましたね。
選手を応援するためなら大きな声を上げてもOK。ただし、バーを楽しむ目的以外の大声は当然NGです。
ミュージックバー
ジャズバーやロックバー、ピアノバーなど音楽にこだわりを持つバーは多種あります。
店主が厳選したレコードが楽しめる、時間ごとに生演奏が行われるといったバーも。お店に楽器があるとテンションが上がりますよね。
ダーツバー、プールバー
ダーツバーではダーツ、プールバーではビリヤードをプレイしながらお酒が飲めるバー。
プールバーは昔の外国映画などでも見かける代表的なゲームバーですが、近年はボードゲームや特定のゲームの世界を模したお店など、ゲームバーのコンセプトも多様化が進んでいます。
そのほかにも、お酒のラインナップを特化したワインバーや日本酒バー、店主の趣味や話題に焦点を当てた鉄道バーや競馬バーなど、近年ますます広がっているバーの世界。
けれど、どんなお店にも必ず軸とするコンセプトがあるというものです。
バーとは日常を離れてお酒を楽しむ空間
数あるバーの中でも、オーセンティックバーとは、慌ただしい日常から一時離脱して自分だけのくつろぎの時間を過ごせる場所です。
オーセンティックバーだからと言って、敷居が高いと感じることはありません。
むしろオーセンティックなバーだからこそ、素直にリクエストをバーテンダーに伝えれば丁寧に応じてもらえます。
平日の仕事を終えて心が疲れてしまった夜は、オーセンティックバーで特別なやすらぎの時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。