本記事にはプロモーションが含まれている場合があります
焼酎の種類と特徴、違いを解説
焼酎の歴史と名前の由来
麦、米、芋、泡盛、黒糖、しそ、森伊蔵、霧島、魔王、佐藤、キンミヤ、赤兎馬、一刻者、鍛高譚、チャミスル、いいちこ。
この言葉を聞いて何の種類を言っているかわかる人は、焼酎を知っている人ですよね。これらの種類や銘柄を聞いたことはある人は多いでしょうが、実際に焼酎とは何なのでしょか?
ここではまず、焼酎の基本情報、歴史や名前の由来などを説明していきます。
焼酎とは
焼酎とは当然ながらお酒の種類のことです。蒸留酒の一種で、お米や麦、または芋などの原料を発酵させてアルコールを作り出しています。
焼酎には甲類や乙類がありますが、こちらの種類は後ほど説明をします。
歴史
歴史は古く、1559年には木の札から「焼酎」という名前が書かれていることが分かっています。さらに遡ると、14世紀にタイから中国に渡り、日本に伝わった蒸留技術がきっかけと言われています。
1500年ごろは、芋や黒糖、しそ、麦などの種類は焼酎の原料にはなく、米が主流でした。江戸時代に入り、年貢として米を収めるようになりました。
それが原因となり焼酎の原料として、芋や麦という種類で焼酎を作り始めました。そしてしそや黒糖など、様々な種類の焼酎が生まれました。
さらに焼酎だけでなく、チューハイやハイボールなど多くの人に人気な飲みやすいお酒の種類に変化もしていきました。
名前の由来
先ほど、焼酎はタイから中国に渡った蒸留技術がもとになったと説明をしました。諸説ありますが、中国に渡った時、焼酎という名前がついたとされています。
理由としては、焼酎はもろみに熱を加えて蒸留酒として製造されます。つまり「焼=熱」となります。さらに中国では濃いお酒を「酎」と呼んでいます。
「焼」と「酎」という2文字を組み合わせて「焼酎」となったことが、名前の由来という説があります。
日本酒には獺祭や久保田など日本で作られる種類がメインですが、焼酎に関しては韓国産のチャミスル、ジョウンデーやソジュといった種類も有名です。
焼酎にはどんな種類があるかをこれから説明していきます。
種類について
続いては、焼酎の代表格ともいえる、4つの種類の焼酎を原料ごとに説明していきます。
麦焼酎
飲みやすいお酒の一つに数えられるのが麦焼酎です。その理由としは、原料が麦であるためにクセがなくすっきりした味の物が多いためです。
チューハイやハイボールとして用いられているのは、そのためです。最近では女性も飲みやすいフルーティーなタイプも増えており、さらに飲みやすい味も多くなっています。
日本では大分や長崎県で生産されることが多いです。特に長崎県の壱岐島は中国から焼酎が伝わった場所と言われています。
そのために400年以上の歴史があります。麦の原料特異な旨味を引き出すために、米麹を1/3、大麦を2/3と配合する伝統が引き継がれています。
米
米を原料としたお酒です。麦焼酎に比べると、より濃厚で深い味わいです。
獺祭などで有名な日本酒も同じ米からできていますが、日本酒よりもすっきりしつつも穏やかな甘さが特徴です。獺祭は焼酎でも出されているなど、日本酒と同じように味わわれています。
原料となっている米は日本全国で作られているために、その土地によって個性が違います。
九州の「ヒノヒカリ」が多く使われていますが、「コシヒカリ」、「あきたこまち」などのブランド米が使われている米焼酎もあります。
芋
その独特のにおいで人気があるのが芋焼酎です。サワーなどのさっぱりしたもの、クリアなものなどの割りものとしては向いていませんが、水割り、ロック、お湯割りなど、芋焼酎そのものを楽しむには最高です。
原料を芋としているために、使用する芋によって違う顔を見せてきます。一般的にはさつまいもが使われていますが、じゃがいも、赤いも、黒いも、コガネセンガン、シロユタカなどが使わています。
芋焼酎とが有名な地域と言えば、九州ですよね。酒造も多く存在していますが、これにも理由があります。
実はさつまいもは水分を多く含んでいるので悪くなりやすいのです。そのために、良い芋焼酎を作るためには原産地に近い酒造があることがベストとなります。
鹿児島、宮崎などはその中でも有名な酒造が多く見られます。
特に鹿児島は「薩摩焼酎」ブランドがあります。これはある一定の基準を満たした原料や製造方法だけが認められています。
泡盛
最後は沖縄のお酒で有名な泡盛です。日本最古の蒸留酒と呼ばれ、600年の歴史があるといわれています。
焼酎というジャンルではありますが、他の焼酎と製造方法や原料に違いがあります。
白麹菌を使っている、芋、米や麦焼酎と違い、泡盛ではタイ米と黒麹菌を使ています。このために、あの濃いアルコール感と芳醇な香りと濃厚な味わいが楽しめます。
そのために、ハイボールやレモンで割るなどさっぱりしたお酒には向かず、芋と同じように泡盛そのものを楽しむのが最適とされています。
泡盛の製造方法も芋や麦などとは違います。芋や麦などの一般的な焼酎は、米麹、酵母などで仕込んだ後に、原料と水を加えていきます。泡盛は、全麹仕込みという、一気に発酵させていく方法をとっています。
また3年以上熟成させている泡盛は「古酒」としても有名です。沖縄の宝とも呼ばれているのが「古酒」で、熟成期間が長くなればなるほど、味わいも深くなります。
非常に濃く深い味わいですが、その本格的なお酒感は癖になります。
ちょっと変わった種類の焼酎
ここまで説明した焼酎の他にも、ちょっと変わった種類の焼酎とその銘柄もありますので、紹介していきます。
しそ
芋や米が濃いという理由で苦手な人におすすめなのが、しそ焼酎です。味はまさにしそ味で飲み口もさっぱりして、口の中に爽快感が広がります。特に有名な銘柄は「鍛高譚」です。北海道で育てられたしそが使われており、ほっかく的なしその風味も味わえるとして大人気な銘柄です。
レモンなどでサワーとしても、炭酸でハイボールとして飲んでも美味しいです。ロックでも水割りでも、味もしっかりしているので、美味しく味わう小尾ができます。
蕎麦
日本古来の食料でもある蕎麦も焼酎となっています。そばの実を原料としている焼酎なので、本格的な蕎麦の味を感じることもできます。これは蕎麦麹を多く使用しているためです。中には麦や米が混ぜられている焼酎が多くありますが、100%蕎麦で作っている酒造もあります。しそ焼酎と同様にクセは少なく、蕎麦本来の味を楽しむことができます。初心者だけでなく、蕎麦好きにはたまらない一品です。
そば焼酎で有名な銘柄としては宝酒造の十割です。銘柄の通り蕎麦が十割で作られています。原材料のそばが活かされており、口当たりもよく味わい深い出来上がりです。水割りやロックなどでも美味しく飲めますが、蕎麦の味を最も楽しめるのはお湯割りでしょう。香りも高くなりますし、味も濃厚にります。
黒糖
もう一つは黒糖焼酎です。サトウキビを原料にしている焼酎で、この黒糖焼酎を製造できる酒造も奄美大島の約30の蔵元だけとなっています。
黒糖の名前の通り、甘さが特徴のお酒です。フルーツを感じさせる甘味ですが、黒糖がしっかりした体を感じさせてくれる焼酎です。
黒糖焼酎のおすすめの飲み方はお湯割りで、蕎麦やしそのようにしっかりとした黒糖の味を感じることができます。もちろん、フルーツ系の割りものと一緒に飲んでも美味しいです。
ウイスキーにある本格的なスモーキーなにおいが特徴で、黒糖の甘味と香りが楽しめます。
黒うさぎは20年以上貯蔵されている古酒がベースとなっているためです。本格的な味わいが楽しめるため、焼酎好きにも非常に人気の高いお酒です。
甲類・乙類って?
焼酎は酒税法に基づいて、製法上2つの種類に分けられています。
甲類
アルコール度数が36°以下のお酒で、連続式蒸留器を使用しています。連続で蒸留をすることで、アルコール度数もあがります。そのために原料の味や風味が薄くなりますが、癖がなくすっきりした味わいになります。
人気のある飲み方は、ハイボールや酎ハイなどさっぱりしたものです。
乙類
アルコール度数が45°以下のお酒で、単式蒸留器を使用しています。蒸留が1度しか行われていないために、甲類よりも香りや味が残っています。
本格焼酎と言われているお酒は乙類に分類されます。乙類には米、芋、麦、蕎麦などを原料とする焼酎が含まれます。
そのために、人気の飲み方もロックやストレート、水割りなど、お酒そのものを味わえる飲み方です。
また乙類の中でも昔からの製法を用いる焼酎には、2つの項目が追加されます。
・米や麦、芋類、清酒粕、黒糖の4種類、または国が定める49種類の原料と麹を使用
・水以外の添加物を使わない
まとめ
焼酎の歴史は古くその種類も豊富なことを説明してきました。
芋、麦、米、黒糖のメジャーな焼酎は皆さん知っているところです。しかし、それ以外にも蕎麦やしそなど別の原料をもとにしているお酒もあります。
またその作り方も地域によって特徴が違ってきます。甲類と乙類はその種類分けと言えますし、地域と歴史によってもかわるお酒なのです。
ロックで飲むのか水割りで飲むか、それともハイボールやお茶割、レモンサワーで楽しむのか。
日本の焼酎を楽しむか、それともチャミスルやジョウンデー、ソジュなどの韓国のお酒を楽しむのか、そんな楽しみ方もまた焼酎を味わう一つの方法です。
その他にも焼酎の美味しい飲み方もありますので、ぜひそちらも調べてみてください。
きっと、自分の大好きな焼酎や飲み方が見つかると思います。
[related_article2] [related_article3]